優秀人材の採用育成

2019年4月1日

ソフトバンク入社式 取締役会長の孫 正義、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮内 謙 入社式挨拶

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本日開催した2019年度ソフトバンク株式会社の入社式で、取締役会長の孫 正義と代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮内 謙が、新入社員429人に向けてあいさつしました。

■取締役会長 孫 正義
おはようございます。私はこの4月という季節が大好きです。毎年冬の寒さに耐えて、桜の花が咲く。1輪ずつでもきれいですが、群れで咲き誇った時が本当に美しい。皆さん一人一人が咲いてもきれいですが、力を合わせて、志を共にして一緒に笑顔で咲いた時には格別な、さらなる喜びがあると思います。

ソフトバンクグループが創業して間もない頃、全社員がここにいる皆さん程度の規模でした。このたび皆さんはグループの一員になりましたが、中国にはアリババ、アメリカにはウーバー、ウィーワークなど、世界中にいろいろな会社があります。創業30年目を迎えた2010年に「新30年ビジョン」を全社員で議論して作りましたが、この時思い描いた、AIやロボットなどの分野が、今日現在ではわれわれの事業分野の中に入っています。議論し、思い描いたことが続々と現実になっているのです。

本日は皆さんにとって社会人1日目です。これからの人生をどう切り開いていくのか、どのように歩んでいくのかは、自分自身に責任があります。人生は気の持ちようで大いに変わります。20年、30年前、あんなに小さかったソフトバンクグループが現在、日本で時価総額2位となりました。何が大事かというと、常に10年先、20年先のこと、できれば30年先のことを考えて、手を打つということです。どんなに真冬で厳しい時も思いがあれば、一生懸命頑張り、耐えることができます。皆さんも仕事をすると難しい現実に必ず直面します。そこでへこんでしまうのか、学んでどんどん強くたくましく大きく開花していくのかどうかは、皆さんの気の持ちようで、全ては自分に帰結していきます。艱難辛苦は自分を鍛えてくれる材料です。若い頃、私は艱難辛苦に直面するたびに、ありがとう、もっと早く成長できると、心の底から喜んでいました。周りのせいにするのではなく、あらゆる艱難辛苦から学んで大きく育つという心構えを持ってほしい、そして、どのように高次元で成功を収めていくのかを考えてほしいと思います。

私は、この20年間はインターネット、その前の20年間はパソコン、ソフトウエアだと言ってきました。これからの20年間はAIという言葉を言い続けると思います。あらゆる産業が、あらゆる仕事がAIで再定義されます。あらゆるサービスがAIによって進化する時代がこれからやってきます。世界レベルのものを取り入れるために英語は最低限必要ですが、それに加えて、AIを武器として身につければ、お客さまや同僚と話すこと、考えることのレベルが変わってきます。私は、99%の社員がパソコンソフトウエア流通、出版をやっていた頃に、インターネットをやると言い始めました。だからここまで成長することができました。これから、生活のあらゆるシーンでAIを使いこなし、AIに触れ、慣れ親しみ、活用することによって、決定的に差が開いていきます。1日も早く自分を進化させてください。
人には、変わってはならないこと、変わらねばならないことがあります。自分自身をしっかり持ち続ける、心を大切にする、人を敬う、愛するという、人間の本質、情熱は大切にしないといけません。しかし、技能や知識は毎日進化させないといけません。今までのレベルで踏みとどまってはいけないのです。

ソフトバンクグループが創業以来一度も変わらない、変わってはならないこと。それは経営理念の「情報革命で人々を幸せに」に尽きます。情報革命に集中して、力を集約させて、より専門化して、より進化させていく。それは何のためか。人々に幸せになってもらうためです。この1点以外は全部変わらないといけないし、進化しないといけない。手法も技術もビジネスモデルも知識も全部進化しないといけないのです。皆さん自身も、何のためにソフトバンクに入ったのかという初心は変わってはいけないわけです。それ以外のところは、全部変わらないといけない、進化させないといけない、という思いで頑張ってほしいと思います。よろしくお願いします。

■代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮内 謙
入社おめでとうございます。4月1日は私にとっては、皆さんのように若く、意欲に満ち溢れた方にお会いできる大変うれしい日であると同時に、皆さんにとっては人生の節目の日であります。私はいつもこの節目に、過去10年間を振り返っています。過去10年間で、スマホは世界中で一気に普及し、スマホで動画を見たり、SNSに動画を投稿したりするのが当たり前の世界になりました。そして、今後10年間でまた面白いことがたくさん起こるだろうと考えています。今年は5Gの元年であり、皆さんは非常にエクサイティングな時にソフトバンクに入社したと思います。4Gのネットワークで情報革命が急速に進みましたが、今後5Gのネットワークにより多数のデバイスによる同時接続、低遅延が実現され、IoTの世界が到来します。あらゆるカテゴリーの産業に変革がもたらされ、その変化に追いつけない企業は淘汰されていくことになるでしょう。今年はそれくらい非常に重要な転換点です。

ソフトバンクグループが投資している企業は全て、AIでデータを処理し、スマホをベースに既存の産業を完全に新しいビジネスに作り変えて急成長しています。そういう意味で、今から10年後、つまり皆さんが大きく活躍している頃には、世の中はがらりと変わっているでしょう。皆さんには、ぜひ「デジタル」「AI」「グローバル」の3つに好奇心を持ってほしいと思います。昔と違って現地に行かなくても、インターネットで調べるだけで世界中の動向を確認することできます。ぜひ毎日の生活習慣として、世界中で起こっているテクノロジーの進化や、面白いビジネスモデルを観察して情報収集する時間を設けてみてほしいと思います。好奇心を強く持つと、そういう情報にすぐにたどり着くことができます。

今日から皆さんは、ソフトバンクグループで情報革命を一緒に推し進めていく同志です。過去10年間はスマホによって、それ以前はパソコンやブロードバンドによってパラダイムシフトが起こりましたが、今後は5GのネットワークやAIによってパラダイムシフトが起き、新たな時代を迎えます。同志として新しい10年間を一緒に切り開いていきましょう。おめでとうございます。

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