イベントやセミナーを自社で開催することは、新規顧客獲得やブランディングに非常に有効である。開催当日のミスをなくし、滞りなく運営するためには、当日の心構えだけでなく事前のしっかりとした準備があってこそ。今回は、初めてイベントやセミナーの開催を検討している企業、そしてイベントやセミナーを開催した経験はあるが成果を感じられなかった企業に向けて、事前準備のポイントや注意点を解説していく。
アジェンダ
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イベントやセミナーの準備前に5W1Hを確認!
イベントやセミナーの準備を始める前に、まず確認してほしい項目がある。以下の項目は、イベント・セミナー開催の方針を決めるためにも重要なポイントとなるため、イベント担当者だけでなく社内一丸となって討論してほしい。
なぜ開催するのか(Why)
「イベントやセミナーを開催する目的は何なのか」が明確でなければ、終了後の反省にも活かせないし、次回開催の際にも役立てることができない。新規顧客の開拓、ブランディング、新商品のプロモーション、既存顧客へのアフターフォローなどさまざまな目的があるため、着地点を決めるところから始めよう。
誰をターゲットに開催するのか(Who)
「イベントやセミナーにどんな人物が来てほしいか」という来場者のターゲットを決める。ターゲットを決めることによって、集客のためのプロモーション方法や詳細な内容を決定する際に役立つからだ。ターゲット選定を誤ってしまうと、前項で解説した「なぜ開催するのか」という目的も果たせなくなってしまう。
どんな内容にするのか(What)
目的とターゲットが決まったら、イベントやセミナーの詳細な内容を決めていこう。自社主催となるとどうしても営業要素が強いコンテンツが多くなってしまいがち。そのようなイベントやセミナーは敬遠されてしまうことが多い。しかし、営業要素を完全になくすことは難しいため、来場者・参加者が潜在的に抱えているであろう課題や不満を取り上げ、自社の商材を使って解決できるというソリューション手法がおすすめだ。
課題や不満については、顧客との接点の多い営業部門にヒアリングすることでヒントを得られるだろう。また、講師や登壇者に価値を求めているセミナー来場者も多いため、こういったコンテンツを取り入れることも有効。その場合、できれば自社製品を導入している企業に登壇してもらうことで、営業要素をオブラートに包みつつ、しっかりと宣伝効果のあるコンテンツができあがる。
いつ開催するのか(When)
イベントやセミナーは開催のタイミングも重要である。
BtoBの場合は平日・業務時間内の開催でも集客することができるが、BtoCの場合は平日や業務のコアタイムの集客は見込めない。
また、開催する時期も重要だ。年度末や年度初めは、どの企業もバタバタしていて集客が見込めないうえに、自社内も忙しいため充分な準備をすることができないだろう。他にも、就活生向けイベントであれば、就活生たちのスケジュールに沿って必要な情報を提供できる時期でなければ、誰の目にも留まらない。このように、ターゲットとなる層が来やすい時期や、必要としている情報を提供するタイミングを見定めることが大事である。
どこで開催するのか(Where)
場所選びも集客を大きく左右する要因となるため注意したい。
遠方から来やすいターミナル駅か。駅から近く迷いにくい会場か。キャパシティは充分かなど。目的やターゲットに合わせた場所選び・会場選びが重要だ。また、既存顧客との交流やブランディングが目的の場合は、自社内の会議室で開催して社内見学や社員インタビューなどのコンテンツがあると、来場者も喜ぶ場合が多い。
より多くの集客を希望する場合や、全国に顧客がいる場合は、実際の会場でのセミナー以外にもインターネットでのライブ配信(Webセミナー=ウェビナーとも言う)が有効なこともあるので検討してほしい。
どうやって打ち出すか(How)
集客できなければ、せっかく企画したイベントやセミナーも水の泡となってしまう。どうやって訴求し、いかにして多くの人に来てもらうかを考えよう。次項でも詳しく解説するが、ターゲットに合わせた訴求方法でなければ誰にも響かないので注意が必要だ。
イベントやセミナー準備のポイント
前項の確認項目が全てチェックできたら、それを基にして実際の準備に取りかかっていく。その際にポイントとなるのは以下の3つ。
ターゲットに向けた的確な集客プロモーション
前項の「どうやって打ち出すか(How)」でも触れたが、集客方法によって当日の来場者数がかなり変わると言っても過言ではない。内容のコンテンツ自体を工夫することはもちろんなのだが、ターゲットに合わせた最適な方法でプロモーションしなければ、せっかく企画しても意味がなくなってしまう。
広く宣伝効果のあるものは、やはりWebだろう。Webで集客する場合、自社HPにランディングページを制作する、集客専用のポータルサイトに掲載する、SNSで拡散する、などの手法が挙げられる。
また、既存顧客に対しては、営業担当者が直接電話やメールで宣伝をしたり、メルマガやDMを送ったりすることも効果がある。この際にポイントとなるのは、イベント・セミナーの運営当日の予算だけでなく、このような集客プロモーションの予算も事前に確保しておくことだ。
タスクと担当者の設定(当日まで/セミナー当日)
セミナー開催当日までのタスクと、当日のタスクをきちんと整理し、それぞれのタスクの担当者を事前に決めておくことも重要である。
掲示板やポストイットなどのアナログな方法でもいいのだが、Googleスプレッドシートなどでオンライン上で情報を共有しておくと、タスクを追加したり、対応してすぐに「対応済」チェックを入れたりすることができるためおすすめだ。
スケジュールの設定(当日まで/セミナー当日)
タスク設定と並行して進めたいのがスケジュール設定。それぞれのタスクをいつまで完了させなければいけないかを、開催当日から逆算して設定しよう。
余裕を持ったスケジューリングをしておくことで追加のタスクが発生した場合も対応しやすくなる。
イベントやセミナー準備時の具体的なタスク例
イベントやセミナーを準備する際のタスクは具体的にどのようなものがあるか、例として挙げてみよう。
開催日時を決める
開催日時を決めないことには、会場を予約したり、集客のための告知をしたりすることができないため、まずは開催日時を決める。
ターゲット層の集客が見込める日時を設定しよう。
申込方法を決める
「セミナーに参加したい」と思っても、申込方法がわからないとせっかくの来場者を逃してしまう。
特に、有料セミナーや会場のキャパに制限がある場合は事前に人数を把握しておくべき。Webフォームなのか、申込書を郵送するのか、電話なのかなど、自社の負担にならない方法を決めよう。
資料作り
イベントやセミナー当日に使用する資料作成も、時間に余裕を持って取り組みたい。スクリーンに投影するスライド、来場者一人ひとりに配布するセミナー資料、新商品パンフレットなど、必要なものをリストアップして作成しよう。
自社内で作成するのか、外部に依頼して作成するのかでも必要となる工数やコストが変わってくる。
会場予約
貸し会議室や貸しホールなどを使用する場合、事前に予約が必要である。自社会議室を使用する場合も、他の予定とバッティングしないように調整しておくべきだ。
会場の下見
会場のホテルや貸し会議室、貸しホールを利用する際には、事前に下見することをおすすめする。駅からの行き方、会場の広さ、コンセントの位置、トイレの数など、細かいところまで確認しておこう。
運営当日必要な備品のチェックと予約
スクリーンやプロジェクター、マイクやステージなど、イベントやセミナーでは多くの備品や機材、設備を使う。
自社内で用意することができない場合は、貸し会議室に予約したり、備品貸出業者に手配したりするなど、当日にバタバタしないよう事前に手配しておかなければいけない。
講師や司会者などの手配
講師や司会者などを外部の人物に依頼する場合も事前に手配が必要だ。イベント・セミナー当日のスケジュールをおさえるだけでなく、事前に打ち合わせするスケジュールも調整しておこう。
まとめ
イベントやセミナーを自社で開催する場合、多くの時間や手間が必要となる。しかし、事前の準備をしっかりとしておくことによって、当日はスムーズに運営でき、さらに目的も達成することができるだろう。
MICE Platformではセミナー会場を検索・予約できるだけでなく、準備や集客の相談も受け付けている。効果的なセミナー・イベント開催のサポートをしているため、気軽に相談していただきたい。